フロント ロアアーム(ブッシュ)交換 (2006.10.04.- 58200km)
私のルーテシア2/ph1/16vの2度目のフロントロアアームの交換です。 本来の目的はフロントロアアームブッシュの交換なのですが・・・。 ブッシュ単品で買って、それを既存のブッシュと打ちかえるには、ガスバーナーやエアソー、油圧プレス機など、大掛かりな工具類と 時間がかかる面倒な作業が必要です。 ディーラーや整備工場にブッシュの部品代 プラスそれらの面倒な作業に必要な工賃を払う場合と ロアアームをアッセンブリーで買う部品代金を比較すると、ロアアーム自体を買う方が安上がりになります。 ということで今回は(も)ロアアーム・アッシーでの交換を行いました。ご参考まで。 さてさて、フロントロアアームブッシュの交換の必要性についてちょっとお話いたしましょう。 私はコースジムカーナのコースを周回するスポーツ走行会にちょくちょく参加するのですが・・・。 こういうコースでは直線のフル加速状態からいかに短距離で瞬間的にコーナーリング可能な域まで車速を落とし、そして理想的な旋回姿勢を作るかが鍵になります。 従って日常では考えられないほどの急速な減速Gがフルブレーキングによって車両にかかるわけですが。 こういう時にロアアーム周辺では以下のような現象が起こっています。 減速によるトーアウト方向への負荷、ノーズダイブによる下方向への負荷がロアアームブッシュにドギャ〜〜ンと一気に、しかも周回を重ねるごとに何度も何度もかかる。 (これは私個人の場合ですので、よろしくです〜。) もっと優しく、車を傷めない範囲で走っておられる方も「サンダー走行会」には沢山おられますので誤解なきようにね。 エエ歳こいて、おとな気なく、クラス上の車よりも速いタイムを狙ったりするからこうなっちゃうんですワ。^^; |
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ロアアームブッシュはA型をしたロアアームの付け根にあり、車体へボルトで固定されています。 この軸部分はピロボールのように回転せず、ブッシュ中心軸の金属部分をサブフレームのロアアームブラケットにボルトナットで固定されています。 そして、ゴムの「ねじれ」や「たわみ」によって「回転方向・前後・それらの組み合わせ」などと様々な動きをさせられています。 |
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同じルーテシアでもRSだと、このブッシュは中実部分が多い(くり抜きが少ない)耐久性の高いものが使用されています。 ですが、1.6Lモデルでは乗り心地優先なのか、RSより前軸荷重が少ないためか、かなりくり抜きの多いブッシュが使用されています。 なので、15分枠を8回くらい攻めると「もう逝ってしまいます。」(溜息 そんなわけで、3万数千キロ走行時にロアアームを新品に交換して以来、スポーツ走行はしてなかったのですが、2006春と夏に2回参加してしまいました。ついうっかりなんです。ついうっかり走りに行ってしまったんです。 で、ついうっかり本気で走ってしまっただけなんです。エンジンマウントとミッショントルクロッドは強化品に代えて臨んだんですけれどもね。(笑) で、結果・・・・・・・ やはりロアアームブッシュは逝ってしまいました。 症状は、ショックアブソーバーがへたった(或いは抜けた)状態に似たフィールになります。 毎度の様に、能書きが長いですが、ボチボチと交換作業のレポをご覧いただきましょう。 |
まずは、ロアアームのサブフレーム(車体)側 ピボットのボルトナットを緩めます。 ただし、ロアアームブッシュ前側には、サブフレームとロアアームピボットを連結している補強バーが共締めされていますので、それのボディ側固定ナット(M8)は先に緩めておきます。(右画像の黄色矢印) そしてロアアームのサブフレーム側ピボットのボルトナットを全部緩める(ナットは完全には取り外さない) (1.6Lモデルは16mmレンチ、RSは18mmレンチ使用。) そして、補強バーを取り外します。(左前輪はこのバーが2個ある場合があります。) 次は、スタビライザーを外します。1.6L以下モデルの場合は、串団子ブッシュを外します。(リンク先の下の方に画像あり) RSの場合は差し込み式ですので、それのブラケットボルトを緩めてやります。 続いて、アップライトと接続されているピボットのボールジョイントは16mmボルトナットで固定されていますのでこのボルトナットを取り外します。 これで、ロアアームはロアアームブッシュの固定ボルトだけで車体に接続されている状態になっています。 |
ここまで下準備ができたらいよいよロアアームの撤去です。 右の画像はピボットのボルトも抜いて、ロアアームを完全に取り外した状態です。 アップライトをジャッキアップ(ブレーキローターを回転しないように、ベンチレーテッドディスクとキャリパー部分が固定されるようにドライバーなどを差し込んでおくとより安全)してやって、ロアアームの可動範囲を確保し、プラスチックハンマーなどでロアアーム末端を下方に叩き、アップライトからロアアーム末端のボールジョイントを引っこ抜きます。 この部分は錆び付いていることも多いのでその場合はCRC556などを使って抜けやすくします。 それでも抜けない場合は、ピボット部をプライヤーなどでこじて抜くわけですが、そうなるとブーツが破れたり、ブーツ保護用の樹脂板が破損する場合もありますのでご注意を。 あらかじめ樹脂板を買っておくのも安全策としてはいいかもしれません。 私も物置に予備の樹脂板を備えております。^^; ロアアームがブランブランの状態になったらロアアームブッシュ固定ボルトを抜きロアアームを取り外します。 ボルトが抜けにくい場合はプラスチックハンマーでボルトを叩き抜きます。 |
取り外したら、今度は逆の順序で、新品ロアアームを取り付けます。 ただし、車体との接続固定部分のボルトナットは本締めしないで仮締めにしておきます。 それと、アップライトとの接続部分はグリスを塗っておいて(樹脂を犯さない物・粘着性タイプなど流れ落ちない物)錆で固着しないようにしておくと次回の交換時に楽です。 右は全て取り付けた図です。 車体との固定ボルトを本締めする際には、「地球の重力・1G」 がかかった状態を作って、その状態で本締めします。 ロアアームとボールジョイントを接続しているボルト辺りにジャッキをかけて車体が馬から浮くか浮かないか位の状態にして本締めするわけです。 これを怠ると、馬から車両を下ろしたあと、ブッシュがねじれて本来のサスペンションの動きとは違った状態になってしまいますので必ず行わなければいけない儀式的作業です。 |