強化エンジンマウントの製作 (2006.03.07.)  >3.18追記。下のほうへスクロールしてね。

サーキット走行用に強化エンジンマウントを作ってみました。

まず準備するものは・・・

・中古のエンジンマウント(液体封入の方)
・中古のミッショントルクロッド

財布に余裕のある方は、もちろん新品でもかまいません。

そして、ヤオフクなどで購入できる「エンジンマウント強化剤」です。(右の画像)


まずはエンジンマウント(液封)をばらしてみましょう。

ついでに、液封マウントの構造もちょこっと勉強してみましょうね♪


最初に裏面の「ぶにゅぶにゅゴム膜」をカッターナイフで切除します。


膜を取り除き、内部に残っていた液を排出すると金属プレートで仕切られた下側の部屋が現れます。

右の画像で楕円で明るく表示されている部分は、上側の部屋と下側の部屋を「液」が行き来する通路です。
ショックアブソーバーのオリフィスの役目をしているわけですね。

これがあるお陰でエンジンの振動を吸収してくれてるわけです。

続きまして〜

下側の部屋(樹脂製の枠 と 金属製仕切り板)を マウント基部にかしめ留めているリングを切り裂いて 下側の部屋を取り外します。

下側の部屋を取り外した図です。

上側の部屋の天井はこんな風になっています。

ここまでばらしたら次へ進みます。

別にばらさなくてもいいんですが、ついつい好奇心が〜〜〜。(笑)


2006/3/18追記
前回レポートした後に思い浮かんだ上下方向への強化をするべく、もうひとつ持っていた中古マウントの裏のゴム膜をはがして見ると・・・。

内部構造が違います!!

蜘蛛の巣状の鋳物プレートがあり、その下にゴム板があります。

キリでツンツンして探ってみると、ゴム板の下にも何やら金属製の物体があります。

ということで、蜘蛛の巣状の隙間からそのゴム板を摘出してみました。

先の細いラジオペンチとキリ、カッターナイフを使用して、、まるで外科医の手術の如く。(笑)

摘出してみると。。。


その下に、重ね合わせて蜘蛛の巣状の鋳物板が存在しておりました。

で、内部全体をパーツクリーナーで脱脂洗浄した後に、一番上で紹介した二液式強化ウレタンを注ぎ、作業は完成でございます。

(気泡が内部に残らないように先の細いキリみたいなものでツンツクツンして気泡を浮き上がらせました)

注ぎ込んだ後の画像です。

これで、前回のタイプより上下方向にも強度が上がりました。




2006/3/18追記分、終了〜。 元のレポートに戻ります。
さて、液封マウントの勉強も飽きたので強化作業に入ります。

エンジンマウントを表向けて エンジン側の「受け」を外します。

この時についでだからパーツクリーナーでエンジンマウント全体をキレイキレイにしておきます。

先程と 手前・奥を逆にした画像です。

ガムテープで目止め。
そして「枠」の開口部にもガムテープで追加の「枠」を作ります。

隙間がかなりあいているので、目止めは入念にする必要があります。




先程、外した「受け」の「土台部分」と「面一」になるところまで強化マウント樹脂を注ぎ込みます。

ヘアドライヤーの温風を当ててやると内部に溜まった気泡がプツプツと上がってきて中に「す」が入ることを防げます。
完全乾燥(硬化)には24時間〜36時間かかると取り説に書かれていました。

世話をするのは表面に触って樹脂が付かなくなる程度に硬化するまででOK。 
今回は約20分ほどでした。

ミッションのトルクロッドの隙間にも樹脂を充填。
方法は一番上の写真に似てますが、もうちょっと凝ってます。
詳細写真撮り忘れ御免!(^^;

樹脂が余ったので、液封マウントの裏側にも流し込みました。

もうこの頃になると日も暮れて気温が下がってきたため段ボール箱の中を「室<むろ>」にして樹脂硬化に必要な温度をキープしております。
(この素材の適正温度は知りませんが、一般的な樹脂硬化において、気温20度以下は「不適」とされている。)



ということで。
あとは完全に固まるのを待って、現在車両に装着されているマウントと交換すればOKです。

もちろん、振動吸収性はオリジナルよりも悪くなっているでしょうから快適性は犠牲になってしまいます。
なのでサーキット走行が済んだらまたもとのマウントに戻すという作戦でございます。^^

はてさて効果の程はどんなもんでしょう? きっとぶっつけ本番に近い状態になると思いますが、それまでにインプレできたら追記したいと思いますぅ〜♪


<注意>
このページを参考に作業される場合は100%ご自身の責任のもと行ってください。
当方はトラブル・事故などが発生しても一切関知いたしません。




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