ブレーキローターの交換('02.07.29)(走行:約21000km)

走行距離が18000kmを超えたあたりから、どうもブレーキローターの歪みを感じるようになってきました。
通常走行でブレーキペダルにキックバックがくるほどの大きな歪みではないのですが・・・。

ゆるい下り坂での信号待ちなど、ギアはニュートラルでほんの少しだけブレーキを掛けて車がノロノロ動いてる時に「グッ・スー。グッ・スー。」とパッドとローターが触れたり触れなかったりしているのが感じられます。

通常の走行からゆるやかに停止する際にも車両が停止する瞬間にスッとペダルをゆるめてスムーズに停止させる操作が非常にやりづらくなってきました。(変なタイミングでグキっと止まってしまう。)
ということでローター交換をいたしました。

今回は純正品ではなくAPロッキードの純正同等品を選びました。
理由は価格が安かった。ただそれだけです。(笑)
作業前の写真です。(右前輪)

ジャッキアップして馬をかませ安全を確保します。

左下に少しだけ馬が見えます。


キャリパーユニット全体をアップライトに固定しているボルト(青矢印)上下2本を外しユニットごとごっそり取り外します。

ブレーキパッド交換の時に緩めるボルトは外す必要はありません。
「ブレーキパッド交換」のページを参照


取り外したキャリパーユニットはロープなどで吊り下げておきます。

次にローターを取り外します。
青矢印のボルト2本をトルクスレンチ(T40だったはず)で緩めて抜き取ります。

センターボアの部分で固着していますのでローターの裏側から「超重たいハンマー」で叩いて手前側へ抜き取ります。できるだけ中心に近い部分を叩くようにしてローターやセンターボア部分が歪まないように。

叩く際は「当て木」をあててローターに傷が入るのを防ぐとよいでしょう。
ローターを再使用しない場合はそのままでもいいですね。

センターボアの固着している部分にはCRC556などの潤滑材を浸透させてできるだけ軽い力で外せるようにします。

油脂がブレーキ周辺に残ったまま新しい部品を装着すると制動不良を起こすなどの危険がありますので、古いローターを外したら必ずアップライト・ハブ周辺に付いたCRC556をブレーキクリーナーで取り除くことを忘れてはいけません。

<追記>
2005年6月に親父号、ph2/RXTのローター&パッド交換作業をしました。
この車両はオリジナルの状態のまま走行27000km。
しかし、ローターはハブに固着していませんでした。
なので、ハンマーで殴りたおさなくても手でスポっと抜けました。
使用状況によるようですね。<固着具合。

左前輪についていたローターと新品を並べてみました。
赤矢印の部分が幅4cmくらいに渡って膨らんでいました。

この部分だけレコード溝がすり減って浅くなっているため、他の部分より白く見えるのがわかると思います。(上のほうは光の反射で白くなってます。)
この部分が「グッ・スー。グッ・スー。」の原因でした。

新しいローターは保護用の油でベトベトですのでブレーキクリーナーで脱脂してから装着します。
パッドと当たる面に軽くサンドペーパーをかけてやるのもいいでしょう。


新しいローターを装着した写真です。

新しいローターは外す時と違い叩き込む必要はありません。
手でググッと押し込み、固定用トルクスボルトをきちんと締めこめば装着完了です。
ただし、回転ブレが出て無い状態に装着されているか要確認です

そして取り外した時の逆の手順でキャリパーを装着します。
新品ローターの方が厚いのでブレーキパッド(キャリパーピストン)を引っ込めてやる必要があります。

ローターが異常なく回転するか注意深く確認します。

<装着状況の確認結果>
若干ローター固定用のトルクスボルト(2つ上の写真の青矢印)がオリジナルの状態より出っ張りますがちょうどホイールの逃げ加工されている範囲に収まりましたのでホイール装着に問題はありませんでした。

このボルトは皿頭なのですがローター側の面取りが純正ローターと比べてAPローターの方が少なかったためです。

<追記>
2002.12月。別のホイールを装着しようとしたところこのトルクスボルトの頭が邪魔になって装着できませんでした。(逃げ加工がないホイールだったため)
しかたがないのでホームセンターで面取り用のドリルの刃(アタッチメント)を購入して面一より若干奥まるように加工しました。


両側のローターを交換したらいよいよテスト走行です。必ずタイヤを装着してから走ること。(笑)

走り出す前に何度もブレーキペダルを踏み込んでブレーキパッドがローターに密着させます。
押しこんだキャリパーピストンを所定の位置まで押し出してやるということです。
これをせずに走り出すとブレーキが効かず事故の原因になります。


ローターとパッドを馴染ませるために交通の全く無い農道へ行きました。
時速30km程度でゆるく左足ブレーキをかけたまま合計1km程度走行します。
フェードしない範囲で踏力に気をつけて走行します。処置後はそのままゆっくり走行しブレーキを十分冷やします。

<走行してみての感想>
いや〜、素晴らしい。新車になったみたいです。^^
気になっていた低速走行時の「グッ・スー。グッ・スー。」がなくなったのはもちろん、通常のコーナーへの進入時のブレーキングでも踏力のコントロールが非常に楽になりました。
親指の力の入れ具合だけで簡単に前加重の調整ができます。
またまた運転が楽しくなりましたね。^^

<注意>
いつも書いておりますが、作業は各個人の責任で行ってください。
当方は車両及び貴方や乗員に何らのトラブルが生じても一切の責任を負えません。
それが守れない方は決して作業を行わないように。
ディーラーなどに依頼して作業してもらってください。


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