ウォッシャーポンプを眺めてみよう ('03.09.30)

9月1日にウォッシャーポンプを交換しました。
8月の中頃から急にウォッシャーのスウィッチを引いてから水が出るまでウィ〜ンとモーターが鳴ってるだけの時間が長くなり、噴出する水の勢いも弱くなってまいりました。
ディーラーに相談するとウォッシャーポンプの寿命だろうということでした。ちょびっと考えた末、ウォッシャーポンプを部品で買って帰って自宅で交換することにいたしました。(交換方法のレクチャーありがとうございました。>S様)

まだ水は出ておりましたが出先で完全におしゃかになって水が出なくなってからでは困るだろうとの判断でございます。
交換方法は本来の方法とは違うちょっと裏技を使いましたのでここでは簡単に文中でホニャラと解説するにとどめておきますので想像力豊かに解読してくださいませ。
まずは取り外したポンプをご覧下さい。

分解分解〜〜。(写真はすでにモーターカバーを取り外した後。上半分と下半分の間に隙間が空いていますね。)



上にあるのが電源をとっているコネクタです。
このコネクタは2極。
「??」と思われる方もおられるでしょうが、これがミソなんですね。

で、下にホースを差し込むノズルが2本あります。
片方がフロントのウォッシャー、もう片方がリアのウォッシャー用でございます。

そして、その後下、真下に向って突き出ている黒いパイプがウォッシャータンクに突き刺さった状態で装着されています。
ここから水を吸い上げているわけですな。

フロント・リア用のノズル部分を取り外した写真です。
タンクから水を吸い上げる黒いパイプがよく見えますね。

ポンプの構造はこの上半分にモーターが入っていて、ノズルの部分にタービンがあり、タービンをモーターが回転させることで、下の吸い上げパイプ内を通って水が吸い上げられ、このノズル部分から水が噴出す。という段取りです。

で、2極コネクタの秘密というのは、フロントのウォッシャーのスウィッチを入れた時と、リアのウォッシャーのスウィッチを入れた時ではプラスマイナス逆に電気が流れることによってタービンの回転が逆になる。するとノズルの片方からのみ水が噴出する。っちゅーことですね。理解できたあるかぁ?^^?

<取替え方法>
まずウォッシャータンクの上のガーニッシュをめくり上げて手が入るスペースを作ります。本来はワイパーを外してガーニッシュを全部取り外すのですが手抜き手抜きで合理的に作業しました。
●ウォッシャータンクに刺さっているポンプをコネクタ&ホースがつながったままの状態で真上に持ち上げます。ゆっくり丁寧に。(乱雑に上げたりこじるとポンプの下の吸い上げパイプが刺さっている部分にあるゴムグロメットごと抜けてしまいます。そうなってしまうと本来の作業方法と同じ段取りでタンクを取り出さないとグロメットを元に戻すことができません。)
●取り出したポンプからコネクタを外し、ホースも両方抜きます。
●そのままの状態で新しいポンプにコネクタとホースを取り付け、元通りウォッシャータンクへ突き刺す。以上です。あとはガーニッシュを元に戻して完了。


さて、分解作業へ戻ります。

モーター部分のカバーを取り外してモーターも取り出した状態の図であります。
中央にタービンの回転軸が見えますね。
左上にノズル基部も見えます。

普通(誰にとっての普通かはわかりませんが…)こういう軸受けにモーターのシャフトを刺し、回転させる場合、溝を切ってモーター側にはT字あるいは十字に横棒を装着して空回りしにくくするものだと思っておりましたがこやつはそうではありませんでした。
次の写真をご覧下さい。

これが取り出したモーター。シャフトをご覧下さい。
先っちょがD字になっているだけでございます。
これだけで、タービンの軸受けに刺さって回転力を支えているのであります。
これでは数年で寿命がきてもしかたありません。

タービンの軸受けは樹脂製ですのでシャフトの回転力に負けて「なめて」しまうのです。

愚痴を言っててもしかたがないので以下省略。(笑)

部品代は4K弱ですので、まあ今回は許してあげましょう。^^;

さて、モーターを眺めていての第一印象は「なんじゃこのマブチモーターみたいなのは。。。」でした。

で、モーターのブラシ側を見て「ギョギョギョ!」 本当にMABUCHIの文字が!!!
写真では見えにくいですが、肉眼でも見えにくいです。(笑)

「ウソだろぉ〜?」って思った方はご自分のウォッシャーポンプをばらして現物をご覧になってください。
と、もしかしたら欧州メーカーのお約束、「仕様変更」で違うメーカーになってるかもしれませんね。無責任発言は撤回しておきます。(爆)

なにはともあれ「世界に躍進する日本の技術」を目の当たりにして感動したこの日でした。^^



●追加情報〜〜●
「BBSメカニカ」へ貴重な情報をいただきました。 シトロエンさんありがとうございました♪


ウォッシャーポンプ
 投稿者:シトロエン  投稿日:10月 2日(木)10時08分22秒
先日、私のシトロエンのウォッシャーポンプも同じ症状になりました。ウォッシャーポンプも全く同じものでした。ポンプをばらしてみたところ、フロント/リアへの分岐部分の弁(?)に異常がありました。通常、水圧でスムーズに動く部分がなぜか肥大化して水の流れを止めてしまっていました。弁はゴムだったのでカッター切ることで修理できました。この弁は、ホースへのコネクタの部分(2枚目の写真で外した部分)に入ってます。この部分を振ってカタカタ中から音がしなければ同じ原因だと思います。違う原因かもしれませんがご参考まで。
ということで、その部分を分解してみました。
振ってみたところカタカタ音がしておりましたので今回のケースはここが原因ではなかったようですね。

写真の様に片側に水圧がかかった時にピストン状のこの物体が反対側の水路を塞ぎ水をせきとめるという寸法です。

グレーの部分は樹脂製でその両側に少しだけ見えている部分はゴム製でパッキンの役目をしておりました。

皆さんもし部品再生を考えておられましたらこの部分もチェックいたしましょうね。^^




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