調整式でない足回りのアライメント調整 (2009.1.中旬.- 75000km)
フロントサブフレームずらし。 & リアトーションビームのサイドスラスト調整。
さてさて、今回はかなりイカレタ世界まで逝ってしまった人にしか関係ないようなネタです。(笑)
私の金色2型/ph1/1.6L-16vは、アライメント調整が出来る部分は「フロント トー」だけ。
キャンバーもキャスターもどこも調整できません。
昔乗っていたユーノスロードスターなどは、いろいろ調整ができるようになっていました。
が、調整可能なのはそれはそれでデメリットもあって、ちょっと歩道に乗り上げたりしただけでアライメントが狂ってしまったりすることもあり、なんやかんや言ってもロードユースが前提の車ゆえ「調整できる部分が多い方が偉い。」というわけではないのですが。(^^;
んで、いったい何を言いたいかと申しますと。
実は、我が金色号 以前より少々「ステアリング右取られ」の癖があったのですヨ。
(最初に症状が気になってDで診てもらったら、微妙ぉ〜にホイールベースが右の方が短かったらしい。)
なので過去に某所にてと、ある技を使ってフロントを微調整してもらい軽減に成功したり、また教えていただいた知恵に基づいてリアで調整して解消したりしてきたのですが、昨年後半ごろからまた再び件の症状がだんだん顕著になってきてました。
昨年11月の24ヵ月点検の時にリフトアップした状態で、リアトーションビームの調整を試みたのですが、短時間でやったもんで逆に症状が悪化。^^;
なので、今回、足回り総リフレッシュ の最終工程ということで、「左取られ」を解消・軽減させる手段を全て施してみました。
今回の作業写真をご覧いただく前に、まずどういう風に事を進めるのか? その理屈を説明いたしましょう。
まずはフロント側。 |
フロントサブフレームにロアアームピボットが取り付けられていますので、このサブフレームはサスペンションメンバーでもあるわけです。 なので、サブフレームを固定している4つのボルトを緩めて回転させるように位置を微調整することで、左右のホイールベースも変わり、左右のキャスター角度も変わって、その両方の要素とも、サブフレームが左へ向くようにするとステアリングが左へ取られやすくなり、右に向けるとその逆。ということになります。 ただし、この4つの穴にはほとんど遊びがありませんので、ほんのちょっとしか位置関係を変化させられません。 |
つづいてリア側。 |
リアトーションビームは、進行方向前端にピボットがあり、ブラケットを介してシャシに固定されています。 ルーテシアの基本アライメントは、フロントはトーアウト・リアは強いトーイン。 このことからもわかるように、直進性はリアが担っています。 トーションビーム・ピボットのブラケットは左右3個ずつのボルトで固定されています。 これを各々緩めて、ブラケットの位置を前後左右へ動かして、トーションビームを回転方向に向きを変えたり、中心線に対して左右に位置を変えることが出来るわけです。 回転方向に向きを変えることは、進行方向に向かって右を向かせれば、ステアリングは左へとられやすくなる。ということ。 左右方向に位置を変えるということは、進行方向に向かって左へずらせば、ステアリングは左へとられやすくなる。ということになります。 脳みそが煮えそうな話はこの辺で終わりにして。ww |
で、今回は、フロントは右ロアアームの前側ピボット部で馬をかけ右前輪だけ浮かせて、車体を左へ押す力をかけた状態で右前以外の3本のボルトを緩める。
すると、反時計回りにサブフレームが回転するわけですわな。
(この時、実はちょっと危険思想な技も使ったのですが、ここでは内緒。^^;)
この方法で、左の後ろ側のボルト位置で見て、約1mm程反時計回りに回転した状態を作り出せました。
苦労してもほんのこの程度。
この状態で、試走してみたところ、少しは左取られは改善しましたが、依然癖は残っててまだ気になります。
(ブログでは、かなり解消したと書きましたが、京都市内までの往復走ってみたところ、まだ気になると感じたのでございますわ。)
ということで、次にリア側。
とりあえず、ブラケットのボルト穴の余裕の限り、思い切り左へ取られるように振ってみました。
こんな感じで、下準備。 |
まずは、左リアをジャッキアップします。 次に左のブラケットの3つのナットを緩めます。(16mmディープソケット) 車体は右へ傾いていますので、右方向へボディにグッと力をかけ、ブッシュのコンプライアンスの分だけトーションビームが時計回り&左ブラケットが前方へズレるようにします。 結果、幾分か左&前へずれました。(ホイールベースが縮む) ラッキー♪ ずらすのに成功したら、再びナットを締めてっと。 続いて右へ移ります。 右もブラケットの3つのナットを緩め、そして、車両を前方方向へ動くように力を加えます。 (熟練した技がないと、ジャッキから車が落ちることがあるので非常に危険です。) こちら側も見事、左&後ろにずれました。(ホイールベースが伸びる) で、ナットを締める。 以上で完了。 往復40分程度の下道を試走してみました。 まだ若干右取られが感じられるシーンもありましたが、左ターンの時のステアリングフィールは、以前と比べるとかな〜り自然になりましたヨ。 ちなみに路面の傾きが左下がりの時でも右へ登ってくる頻度は激減しました。(^^) あとは、タイヤがアライメント変更後の状態に馴染むまで様子を見て、その時点で次の方策を練ることにいたしましょう。 とはいっても、あと出来ることといえば、右前輪のキャンバーを増やす とか 右前輪のキャスターを増やすとかしか残ってませんが。 そうなると、またやっかいなというか裏技的なことをしなければいけないので、面倒くさいですなぁ。(^^; ということで、今はとりあえず、馴染むと共に右取られが完全解消することを祈っておくことにいたします。 「余談」 ルー2のRSで、左リアのインナーフェンダーにタイヤの内側サイドウォールが干渉するケースがけっこう見受けられます。 そういう車両の多くは、リアトーションビームが右にずれている場合が多いようだと風の噂で聞いたことがあります。 多くの台数を整備してきた方から聞いた話の又聞きですが・・・、 ルー2で、きちんとリアトーションビームがセンターについている個体の方が少なくて、大抵は、左右どちらかに微妙〜にずれているそうです。 ああ20世紀仏的クオリティ。(苦笑) |