バッテリー突然死のメカニズム ('04.09.23.)

当HPへ立ち寄ってくださっている「某 謎のBさん」から貴重な情報をいただきましたので転載させていただきます。


現在主流となっているカルシウムバッテリーですが、かなり昔からあるものだそうです。
しかし、耐熱性に劣ることから一般用として市販される事が少なかったようです。
最近はサンデードライバーの増加とメンテナンスフリー化の要望に応える形で品質向上の研究がなされ、現在に至ります。

・正極、負極ともにカルシウム配合鉛を使用したものをカルシウムバッテリーと呼び、
・正極にアンチモン配合鉛を使用し、負極にカルシウム配合鉛を使用したものがハイブリッドバッテリー。
・正極、負極ともにアンチモン配合鉛を使用したものをコンベンショナルバッテリーと呼んでいます。

ハイブリッドバッテリーは液面管理を定期的に行う事が可能であり、過酷な使用状況に晒される商用車等に使用されていますが、コンベンショナルバッテリーは、減液量が著しく多いため、一般車両用としてはほとんど使用されておらず、即用電池(希硫酸を入れると発電するもの)として残っているのみのようです。
 

●カルシウム配合鉛を使用したバッテリーの長所は、
1:その他のバッテリーと比較して、大幅に自己放電量が少ないこと。
2:水素への科学変化に必要な電圧が高くなるので、減液が著しく少ないこと
 上記2点の理由により長期保存に優れていることがあります。

また、我々消費者が享受できているかは疑問ですが、極板の生産方式が簡易であり、生産コストが安価である点も長所といえます。

短所は
1:その他のバッテリーと比較して高熱に弱いこと
2:深放電した場合にメモリー効果(放電位に比例して満充電位が低くなってしまうこと)を起こしやすいこと
 があります。


●アンチモン配合鉛を使用したバッテリーの長所は
1:極板にアンチモンを配合することで強度が増すため、耐熱性に優れること
2:深充放電に強いこと

短所は
1:自己放電量及び減液量が大きいため、液面管理、補水等の定期的なメンテナンスが必要となること。
 があります。



現在主流の密閉式メンテナンスフリーバッテリーはカルシウム配合鉛の存在なくしてあり得ないものですが、耐熱性はその他のバッテリーに比べて劣るため、高熱にさらされると粒界腐食と呼ばれる現象により極板が割れ、対極に触れてショートし、突然死するモノがあるそうです。

各メーカーともカルシウムとアンチモンの配合率を研究し、耐熱性を向上させてきてはいますが、熱的に苦しい輸入車とカルシウムバッテリーはお互いの特性の関係上、突然死を起こしやすいモノなのです。

以上です。



皆さん勉強になりましたね。^^

「Bさん」どうもありがとうございました。

また多くの方にとって有益な情報を期待しております〜♪>ALL。

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